“一度はやってみたかった!”

anywhere but here…(かなり遠くをしかめっ面で見つめながら)

私は一度、電車に飛び乗ってどこかに行こうとしたことがある。貨物列車乗り場に、ビスコと、家の倉庫においてあったUCCの缶コーヒー(甘)とルモンドを入れたリュックサックを背負って、土曜日の昼間に行った。
すこし暑くて、電車の停まっている場所の近くには人影はなかった。チャンスだった。
列車の周りをテクテク歩きながら、私は一生懸命にさがしていた。藁がいっぱい詰まった貨車を…
そこにあった貨車は、ほとんどがタンク型のもので、そうでないものは全部扉に鍵がかかっていた。私のイメージとしては、藁の中に寝ころんで、見回りの大人の目をやり過ごすということが大事だったので、藁なしでは意味がなかったのだ。
結局、あっさりと諦め、電車を見ながら缶コーヒーを飲み、ルモンドを食べた。ルモンドとビスコは、壊滅的に粉々になっていました。しかし、なぜそんなことをしようとしたのか今では思い出せない。全てはもやの中にいってしまった。惜しい…

貨車を見かけるたびに、タンク車やホッパ車のステップに乗ってそのままどこかへ行ってしまいたい、と想像を逞しくしてしまう。


うれしい言葉

MF16:ヂャウマ・フェイトサ・ディアス "ヂャウミーニャ"