冬のさくら

azakeri2006-01-30

うす曇りの午後、駅へと続く道をひとりで歩いていました。私の前方には、腰を曲げてゆっくりと歩いていたおばあさんがいたのですが、いきなり立ち止まり、「ほう!」と結構大きなひとりごとを言いました。
1メートル後方にいた私はぶつからないよう急停止し、おばあさんを迂回しようとしたのですが、おばあさんは私の顔をじっと見て「ほれ、見てみ。この桜かわいそうにボケてるわ。狂い咲きってやつやな。ボケるっておそろしいわ」
返答に困りました。桜についての小粋なコメントはできないし、ボケについて、笑いとばしてみても、冷たい反応しか帰ってこなかったら……(この間約三秒)。私の頭の中のコンピューターはポンコツなので、無難な答えとして「狂ってもさくらですね」という間違った言葉しか出てきませんでした。

  • 「腐っても鯛」とかけてある(どうしてかけたのか自分でも分からない)
  • 年をとってボケても、いいものはいいと言いたかった(伝わるわけない)


おばあさんキョトーン
ショボーン

路上で意味不明なことを口にして、即座に頭の中で反省会を始めた私に、おばあさんは砂糖をまぶした、常温で食べるジェロみたいなお菓子を二つくれて立ち去りました。

それから四時間が経ったのですが、うまい切り返しがあったかどうか考えています(必要はないのだけれど)
あと、ケツメイシの「さくら」が間違った(と思われる)歌詞で頭の中グルグル。
さくら舞い散るなかで忘れた記憶も、君の友達戻ってくるね
この先まるで花束のまーまーに
りるれりるら、りるれりるは


なんかこんな感じなんだ。