NEW YORK TIMES「宮崎駿」
せっかく読んだので、なんかもったいないのでアップしてみます。途中で終わっているし、間違いが満載の戦車です。
ざっくりと読んだ感じをまとめる。私を含め、外国による日本映画の批評好きの多い事に驚きます。
最近、長編のアニメ映画といえば、だいたいディズニーやピクサーのような映画を思い浮かべます。よりポップでノイジーな質感*1がこれからの主流となってゆくでしょう。
そのようなアニメ製作技術の進歩とは無関係な立ち位置に見える宮崎監督も、進歩の流れを無視しているのではなく、「もののけ姫」では10%以下に限定してですが、CGの導入を行いました。
先週に行われた「ハウルの動く城」のプレミア*2の前日朝、宮崎監督はニューヨーク・タイムズのインタビューに対し、彼と友人で作った会社「ジブリ」のCG担当スタッフに対し、新しいものを取り入れること、受け入れないことについて話した内容を教えてくれました。
「私たちはここ(ジブリ)で正確なものや真実のものではなく、ミステリアス(神秘的)なものを作る。」*3
「神秘的(ミステリアス)」という言葉は、宮崎監督が表現したいものについて考えるとき、大きな鍵*4となります。
今、マンハッタンで行われている宮崎監督の回顧展でじゅうぶんな時間を過ごせたなら、あなたの中にある「世界」に対しての思いがリフレッシュされた事に気づくでしょう。ターナーやモネの絵画を眺め、その世界の中に入り込んだときのように。草原、雲、花の輪、独特の質感を持った森……そんな微妙な色は、Miyaazakian*5という色で呼ばれることになっていいと思います(それぐらいに独特なもの)
宮崎監督は昔話的な発想を基にした自然主義者のように思われていますが、視覚的に考えると、とてつもない想像力(幻想する力)をもった巨人です。はるか古代の事を描きながら、同時に現代に伝えたい事を発掘しています。それはまるで、無意識の中に深く埋もれてしまった伝説を発掘しているように思えます。宮崎監督の作り出す世界には、かわいく・不気味で・気持ち悪く・ベトベトしたものに溢れています。例えば「千と千尋の神隠し」では、無表情なキャラクター「カオナシ」が登場し、「風の谷のナウシカ」では三葉虫にそっくりな気味の悪いOm(オーム/王蟲)がいました。
これらの物語やキャラクターを創造した源のいくつかは民俗学、幻想文学、漫画の強い影響が感じられます。「ポルコ・ロッソ(紅の豚)」のキャラクターはイタリア人の伊達男風パイロットです、彼にはきっと、ブレザーを合わせるため駆け回るどもりのいとこがワーナーブラザースのどこかにいるのでしょう。
宮崎監督のほとんどのメンバーは、宮崎監督の想像力から作られました。 インタビューでそのこと*6質問されると、「私がほとんどそれらの作品を見ていないということです」と、わずかに疲れた微笑で答えました。 「私が見るイメージは、お天気レポートを受信するような感じで(頭の中に)やってくるのです」
Where the Wild Things Are: The Miyazaki Menagerie
参考
ターナーの絵
(リンク・もうちょっと大きな画像)
(リンク)モネの絵(グーグル・イメージサーチ)
映画より、こっちの方が面白い。「チククの針は、鋭いぞ!」
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