1号線に乗って

1号線という道路がある。東海道中膝栗毛というお話でおなじみの*1道。東京から大阪へと続く道。よく使うけれど、しばしば渋滞を引き起こすので避けたい経路。
1号線を走っていると、このままこの道路を走っていけば、やさしくしてくれたのに疎遠になってしまった人の家に行けるような気がする。昔のままのその人たちがいるような気がする。
そんな都合のいい話はないし、もう引越して、誰もいないかもしれない。
1号線に乗ろうとすると、左に行けば東京、右に行けば京都と書いてある文字を目にする。
もし行けるのなら、どっちに行くだろうかと考えながら数分走り、ウインカーを出して1号線を降りて、フリスクを口に放り込んだ。そして、それが溶けるのを我慢できずに噛んでしまった頃、目的の場所に着いた。

左か右か、それとも南下するか、答えは出ないまま。クリーニングに出して片付けるはずだったコートを羽織って車の外に出たら、あまりの寒さに涙と鼻水が出た。
目がショボショボする

おはようございます。

*1:といっても、通して読んだことはない。やじきたIn Deepでしか知らない