かなり・ふしぎ。笛を吹いたら助かった

すでにまぼろしの雑誌、MANGAムー

ゲームは1日8ビットid:nonbitさんは、岐阜で起きた、谷底に車が落ちたが、1週間水だけで過ごし、持参した笛のおかげで発見され生還というニュースを目にして『無職と笛』というポイントに心が引っかかったということですが、私の場合は『夜叉ケ池という地名アンド笛』の二つにこうばしく反応しました。

21日午前8時半ごろ、岐阜県坂内村の夜叉(やしゃ)ケ池東約400メートルの渓谷で、横転した軽乗用車の中に同県大垣市の無職男性(35)がいるのを、クラクションで気付いた釣り人2人が見つけた。県警揖斐署によると、男性は1週間前に車ごと村道から約50メートル下の渓谷に転落、斜面が急で村道にたどり着けず、沢の水を飲んでしのいでいたという。

    • この男性の「35歳、無職」というプロフィールも気になる。勿論それ自体は全くどうでも良い事なのだがこうなってくると「水だけで一週間すごす。」という事と「35歳、無職」という事を繋げて考えずにはいられない。

「もうダメかとあきらめかけていました。大破した車の中、なぜか子どもの頃におばあちゃんが教えてくれた曲を吹いていたんです。すると、夢か現実かは分からないんですが、大きな蛇が現れ、私をじっと見つめていました。吹き続けろ。そう言われた気がしました。すると、なぜかあれほどあった空腹感がみるみるなくなってゆきました。その次の日です。やっと声をかけてくれるおじさんの声が聞こえたのは…あれが、昔話で聞かされたことのある夜叉が池の龍神様かどうかはわかりませんが…」

私なら不思議リサーチ・バディーズにこう答え、取材料をもらい、夜叉ヶ池を観光名所にできるのではないかとたくらんでしまいました。まだ遅くない。それは自分自身と、先行き不安なひとつの雑誌を救うかもしれません。無職の人、もっとうまくやれたのに。連絡取れないかなぁ…

衝撃のノンフィクションコミックついに刊行!! この夏ふしぎCOMICを体感せよ!!

充実も衝撃もありませんが、たしかに「ふしぎ」はたくさん存在しています。それは「SF(すこし・ふしぎ)」というよりは「奇っ怪」や「妙な」という言葉にあたるものです。
とにかくこの雑誌は、はたして次号を出すことができるんだろうかと危ぶんでしまうほど、パッとした広告がありません。表2・3・4*1に入っている広告が自社系統のものばかり。これは広告の出稿を取れなかった場合の最終手段です。漫画も、木ノ花さくや作「不思議リサーチ・バディーズ FRB」が一押しのようなのですが、始まって3ページでトンデモ本の匂いがプーンとします。他の作家もJET、飯山カズオなどの知らない作家陣ばかりです。私が唯一知っていたのは、あすかあきお(MMRで有名なサイエンス・エンターテイナー)のみで、タイトルは「火星の巨大生物サンドワームの謎」。あすか先生については、ここに詳しい説明があります→*2
1年続いたらそれこそ本物のふしぎCOMICといえるのではないでしょうか。創刊にあたっての見切り発車っぷりは雄々しくすら感じられます。学研は最近、台所事情が苦しく、「当たればもうけもの」といった感じで勝負しているので、この適当さは確信犯やもしれません。ぜひ、立ち読みだけでもいいから、この感動を分かち合いたいと思います。*3

書店に急がないと、いろんな意味でなくなるよ!

*1:表紙の裏や背表紙などの、雑誌の中で一番広告料が取れるところ

*2:あすかあきおについての説明http://my.reset.jp/~mars/btg/document5/asuka1.htm

*3:ヤバ雑誌友の会でこの「MANGAムー」を知ることができました。ありがとう、メイツ