時の流れ 早食い大会

すべての物事にいちゃもんをつけられる能力と同じようなもの、なにを見てもせつなさを発生させる能力フル回転。

米南部テネシー州チャタヌーガで19日、ハンバーガー早食い大会が行われ、小林尊さん(27)=長野県出身=が8分間で67個を平らげて2連覇を達成した。

小林さんは、スマートかつ強い、大食い界のプリンスです。ここ数年、毎年同じニュースを目にしているような気がします。今日見たこの記事も「デジャヴじゃないか」と思ってしまいます(ハンバーガーは二連覇だけれど、他の食材のものはもっと何回も優勝している)。私が最初に小林さんのハンバーガー/ホットドックなどの大会に優勝したニュースを見たときから、かなりの時間が経っています。もしかして、私だけ*1リプレイ?
最初に大食い大会優勝のニュースをテレビで見たとき、私は仲が良かった後輩のジュンと二人でゲラゲラ笑っていたのですが、ジュンはいきなり目を輝かせ、「やってみる!食べるのには自信ある」と言い出し、パン屋さんでなぜかサンドウィッチをワゴンセールで二十個購入、それを食べて食中毒にかかりました。輝くほどに愚かだった、すばらしい日々。猫を追いかけて人の家に入り込み、警察に捕まったり、逆立ちで歩けると言い張って亜脱臼を起こしたり。
その時独身で、捨てられている瓶ジュースの空き瓶を酒屋にエッホエッホ運んでお金を稼ぎ、そのときでもかなりレアだった旧式ファミコンアイスクライマーマリオブラザーズを延々とやっていたジュンも、もう子どもが二人、浮気も一回すませたいい大人です。あのときに「これから価値が出る」と言い張り、たくさんマリオやジッピーレースを溜め込んでいました(ソフト一個が100円でした)



大食いの世代交代、大食いのモチベーション低下、総コレステロール値への不安。私の中のヒーロー達はみんな挫折したり、輝きを失ったりしています。小林さんだけには輝き続けてほしい。



あの日に帰りたい。そんな気分のときにいつもぼんやりと頭に浮かぶ話。
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*1:メリットのない