おそい桜

山城の桜


今年は花見に行けませんでした。桜が咲いているその下を車で走り抜けたり、歩いている時に頭の上で花びらが舞っっているのを目にしたりはしたのですが、休みの日のお昼頃から食べるものを持って出かけたり、それほど美味しくないし全部食べきることができない唐揚げ串の前で悩んだりすることがありませんでした。来年は色々な体制を整え、桜前線の到来を待ちたいと思います。
そんなことを考えている時、雨が降ってきて、この雨で桜はもう散ってしまうのか……とカメラを取り出して写真を撮りました。なんとなく「押さえておく」ような気持ちで。これがその「押さえの」写真です。


さくら@桜宮
天気のこともあって、なんとなく暗い写真に。

押さえの写真を撮った二日後、山の斜面により日当たりが悪いおかげで咲き延びていた桜の写真です。

 

 

桜はきれいで、本当に日本っぽくて造形として好きなのですが、ただ咲いているだけだと、きれいなだけじゃな…… と思えてきます。やっぱり、花見とか、春の到来を喜ぶような出来事と合わせないと、味が薄れてしまうような……


桜のことはもう別に考えなくなっていた休日の午前中、山と山の間にある長い長いクネクネ道で車を走らせていると、完全に制限速度以下で走る(その道は40km/hなのですが、カーブではもちろんそれ以下になる)でっかいトラックが前方をゆっくりと走行していて、ストレスと肩のコリが溜まってくるのを感じたので、ふと待避所のような道の駅のような場所に車を停めました。

普段は停車することがないその場所はわざとらしいぐらいに自然満載。大きな清流(鮎とかイワナ)、沈下橋、がけの上には単軌道の二両編成電車(もちろん空いている)、そして桜が満開でした。ひとり桜をすこし驚きながら見あげました。

桜のアーチがきれいな形。



ゆるやかな川の流れ耳にきこえる*1

山の間の細い道をグネグネグネグネ何度も何度も往復しながら、本当に色々なことがあったなと思い返して、ひどく遠いところに来たような気持ちになりました。


"sky was the limit"


いろいろな思い出と重なった桜しか頭の中には残らない気がしませんか?

*1:昨日4/22はけっこう濁流だったかな。いつもは透明度最高